福山市はどんな街?
福山市は広島県の南東部に位置し、岡山県との県境にある街です。市の南側は瀬戸内海に隣接し、美しい島々を眺められる景勝地となっています。昔ながらの原風景が残る港町など、どこか懐かしい雰囲気のスポットがあるのも、福山市の魅力のひとつです。
また、福山市は交通アクセスが比較的便利な街でもあります。JR福山駅からは山陽新幹線「のぞみ」や「さくら」を利用でき、福山市内から東京・大阪方面や九州方面への移動が可能です。市の中央には主要高速道路である山陽自動車道が通っているので、生活の足として利用できるほか、ドライブも楽しめます。さらに、福山市は、広島空港と岡山空港のどちらにもアクセスが可能です。車やバスを利用すれば1時間程度で両空港に到着するので、旅行やレジャーにも出かけやすいでしょう。
参考:福山市「福山について」>>広島県福山市で人気のエリアや坪単価は?注文住宅を建てる際の土地探しのコツ3点
福山市の気候の特徴を見てみよう!
次に、福山市の気候について詳しく見ていきます。気候の特徴を知り、必要な住宅性能を考えるヒントにしてみてください。
気温
福山市は「瀬戸内海式気候」に属し、比較的温暖な気候な特徴があります。2022年の気象データによると、福山市の年間の平均気温は16.2℃でした。ただ、7月~9月には最高気温が35℃を超える猛暑日を観測しており、平均気温は年々上昇傾向にあります。また、年間で最も気温が低くなったのは12月の-4.8℃で、12月~3月までは氷点下を観測しています。
湿度・降水量
2022年の気象データによると、福山市の湿度は年平均で72%、最小湿度は21%でした。また、年間の降水量は773.5mmとなっていて、1年で最も降水量が多いのは7月で合計156.0mm、2番目に降水量が多いのは9月で合計110.5mmでした。県内のほかの地域では1ヵ月に300mmを超えるところもあるため、福山市の降水量は少ないといえます。
しかし、近年では大雨もあり、2023年6月の大雨では駅家町で床下浸水、御幸町で護岸崩落の被害が確認されています。そのため、今後も大雨による災害には警戒が必要です。
台風
福山市は、中国山地と四国山地に挟まれた地形となっているため、台風による災害が少ない地域でもあります。しかし、2022年9月に台風が接近した際には、建物の外壁が崩壊したり、カーブミラーが倒壊したりする被害も出ました。今まで被害が少なかった地域でも、今後は台風による災害への備えが必要でしょう。
降雪量
福山市では近年、積雪は観測されていませんが、雪が降った日数は観測されています。2022年に雪が降った日数は29日でした。ここ10年のデータによると、合計で5日しか雪が降らない年もあれば44日降った年もあり、その年によってばらつきがあります。ただ、県内でも雪が少ない地域といわれており、雪が降っても積もることは稀でしょう。
空気純度
福山市の住宅に必要な性能とは?
福山市は年間を通して比較的温暖ですが、夏には猛暑日、冬には氷点下になる日もあるため、住宅性能は重要です。快適な暮らしのためには、以下の住宅性能を高めるとよいでしょう。
断熱性
断熱とは、外と室内の熱移動を少なくすることです。断熱性が高い住宅は室温が外気温に左右されにくく、室温を快適に保つことが可能です。断熱性を高めるには次の方法があります。
・外断熱 … 柱の外側に断熱材を入れる工法
・内断熱 … 柱の間に断熱材を入れる工法
・床断熱 … 床材の下に断熱材を入れる工法
・基礎断熱 … コンクリート基礎の立ち上がりの側面に断熱材を入れる工法
また、使用する断熱材には主に次のような種類があり、工法によって適したものを使います。
・無機繊維系 … グラスウール、ロックウール
・木質繊維系 … セルロースファイバーなど
・発泡プラスチック系 … ポリエチレンフォーム、硬質ウレタンフォームなど
・天然素材系 … 羊毛断熱材
ほかに、断熱性能の高い窓を取り入れたり、外壁に断熱塗料を塗ったりする方法もあります。リフォームを検討している方は、断熱材を導入することも可能なので検討してみるとよいでしょう。
>>福山市で建てる注文住宅の断熱性能を左右する外断熱・内断熱の違いとは?断熱性能を高めるポイントを解説
気密性
気密性とは、空気が漏れない性能のこと。気密性の高い住宅は、すき間が少なく建物内外の空気の移動が少ないため、快適な室温を保てます。ただし、気密性だけを高めると室内環境が悪化してしまうので、換気量の確保も必要です。
>>福山市で建てる注文住宅の気密と換気の関係とは?効果的に換気をするためには気密性が重要!
福山市の住宅性能基準
住宅性能といっても、「どの程度の性能を備えればいいの?」と思う方もいるかもしれません。実は、住宅には性能基準が設けられ、数値で示されています。いくつかある住宅性能基準のうち、断熱性能の基準となるのが「断熱等級」と「UA値」です。断熱等級は等級7まであり、UA値は数値が小さいほど断熱性能が高いことになります。2025年4月から、すべての新築住宅に対して等級4以上が義務付けられるため、等級4が最低限の水準と考えるとよいでしょう。
なお、日本は寒冷地と温暖地で気候の差が大きいため、地域を8つの地域に分けた「地域区分」ごとに基準が異なります。福山市の地域区分は「6地域」で、断熱等級とUA値は以下のとおりです。