換気の重要性
昨今、世界の国々ではCO2(二酸化炭素)の排出量を限りなくゼロに近づけようという取り組みが進んでいます。
日本も、「2050年カーボンニュートラル」を掲げ、国をあげて省エネ住宅推進に取り組んでいます。住宅の省エネ化をはかる場合、重要なポイントは「断熱」と「気密」です。
高断熱、高気密の住宅は、室内の気温を一定に保ちやすく、冷暖房などのエネルギー効率がよくなります。また、常に一定の気温・湿度のなかで過ごせるため、快適な住環境が保たれます。
そして、高断熱・高気密の家では、冷暖房による室温の調節に加え、換気による空気の入れ替えによって、室内の空気を清浄に保つことが重要です。
快適な暮らしのためには、より高性能になった住宅に合わせた換気が必要です。
参考元:国土交通省『脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会』>>注文住宅を建てるなら、断熱性能に注目!広島県福山市の気候も解説>>断熱材の種類を徹底比較、それぞれの特徴や性能、断熱材を選ぶ基準も確認>>気密と換気の関係とは?効果的に換気をするためには気密性が重要!
快適な空気環境の維持
住宅の換気をおこなう目的のひとつが、快適な空気環境の維持です。人の呼気に含まれる二酸化炭素や、洗濯物などについて室内に取り込まれた花粉やPM2.5などの有害物質を外へ出し、清浄な空気を取り込みます。さらに、人が過ごしやすいと感じる温度と湿度を保つことで、快適な空気環境を得られます。
壁体内部結露の防止
換気のもうひとつの目的が、壁体内部結露の防止です。壁体内部結露とは、断熱材の入った壁の中、床下、天井裏など、目に見えない部分に起こる結露のことです。壁体内部結露は、サッと拭きとることもできず、カビや腐敗の原因になります。
壁体内部結露が起こる原因は、通常の結露の発生原因と変わりません。温かく湿った空気が壁の内部に入り込み、冷やされて結露します。
結露を防ぐためには、部屋ごとの気温差をできるだけ少なくすると同時に、換気をおこない過度な湿気を排除することが重要です。
24時間換気システムの義務化
日本国内では、2003年に建築基準法が改正され、すべての建築物に機械換気設備の設置が義務付けられました。住宅の場合は、1時間あたり0.5回の換気が必要になります。これは、1時間で部屋の空気の半分が入れ替わる状態です。
基準を満たすためには、実質24時間換気システムが必要になります。24時間換気システムは、文字通り常に稼働させておかなければなりません。
建築基準法が改正され、換気の重要性が認知されることになった背景には、シックハウス症候群の存在があります。
参考元:国土交通省『快適で健康的な住宅で暮らすために リーフレット』
シックハウス症候群とは?
シックハウス症候群とは、新築住宅やリフォーム住宅で生活する人が、目やのどの痛み、めまいや吐き気、頭痛などの症状を訴える病気です。
原因は、おもに建材に含まれるホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物だと考えられています。住宅の気密性があがったことや、部屋を閉め切ることが多いライフスタイルが一般的になったことも、原因だと言えるでしょう。
建材以外にも、タバコや化粧品、防虫剤なども化学物質の発生源になります。シックハウス症候群を防ぐためには、部屋のなかに化学物質を貯めないよう、こまめに換気をすることが大切です。
参考元:国土交通省『快適で健康的な住宅で暮らすために リーフレット』
換気の種類
換気には、おおきくわけて2種類の方法があります。ひとつは、家の開口部などを利用した自然換気、もうひとつは、換気用の機械を使った機械換気です。
建築基準法で使用が認められている機械換気は3通りあり、第一種換気、第二種換気、第三種換気といいます。
第一種換気
外気を取り入れる「給気」、家のなかの空気を排出する「排気」の両方を機械でおこなう方法を第一種換気といいます。どちらも機械で制御するため、計画通りに換気できる点がメリットです。機械換気は、換気量をコントロールしやすいため、高断熱、高気密の住宅に適しています。
第二種換気
第二種換気では、機械給気と自然排気を組み合わせます。機械を通して外気を取り入れるため、汚れた空気の侵入を防ぐことができます。クリーンルームなどで使用されますが、排気が滞ると給気効率が悪くなります。
第三種換気
給気を自然、排気を機械に任せる方法です。トイレやキッチンなど、屋内のニオイ、湿気を排出したい場所でおもに使用されます。一般によく使用されている方法で、設置コストもあまり高くない点がメリットです。
参考元:国土交通省『換気に関する規定(法第28条関係)』>>注文住宅の気密性と光熱費の関係は?気密性が大切な理由や高めるポイントを解説
広島県福山市の気候
広島県福山市は瀬戸内海に面しており、雨や雪が少なく、比較的温暖な気候です。年間の平均気温は15.7℃あります。とはいえ、1月2月の最低気温平均は、マイナス1℃近くなる年もあり、冬の寒さ対策は必須です。
とくにリビングと浴室など、屋内の寒暖差はヒートショックを招く要因になります。できるだけ部屋の寒暖差を生じさせない家づくりが大切になります。日中と日没後の寒暖差にも要注意です。
また、年間を通じて湿度は高めなので、部屋の湿気対策も重要です。十分な換気がおこなえるよう、効率のよい換気システムを検討しましょう。
参考元:福山市『福山移住』参考元:気象庁『観測開始からの毎月の値』>>福山市の気候を知ろう!快適に暮らすために必要な住宅性能とは?
広島県福山市で新築一戸建てを建てるなら
広島県福山市でマイホームを計画しているなら、高断熱・高気密の家づくりに注目してみてください。機械換気を利用すれば、効率よく質の良い換気もできます。病気の原因にもなるカビの繁殖を防いで、1年中暮らしやすい家ができるでしょう。
REC HOUSEでは高気密・高断熱の高性能な家づくりを提供しています。また、計画換気についても合わせて十分な検討をしています。福山市で注文住宅を検討する際は、創業60年の地域密着型工務店であるREC HOUSEにおまかせください。
>>高気密・高断熱・高耐震の高性能な家づくり