それぞれの特徴について、詳しく解説します。
硬質ウレタンフォーム
硬質ウレタンフォームは、発泡プラスチック系断熱材の一種です。ウレタンを壁や天井に吹き付けたり板状のものを張り付けたりします。
メリットは、隙間なく敷き詰められ高い断熱性能を得られることや、防音効果もあることです。デメリットとしては、価格が高いことが挙げられます。
フェノールフォーム
フェノールフォームも発泡プラスチック系断熱材の一種で、フェノール樹脂を発泡させた断熱材です。
メリットは、高い断熱性能や耐火性能を持つこと、湿気に強いことが挙げられます。有毒ガスを排出しづらく、不燃・準不燃材料の認定を受けています。
デメリットとしては価格が高いことと、シロアリに弱いことがあります。
セルロース
セルロースは天然素材系断熱材の一種で、新聞紙などを再利用した断熱材です。
吸湿性が高く、薬剤処理によってカビや害虫の発生も防げます。また防音効果が高いことも特徴です。
ウレタンフォームやフェノールフォームよりは安いですが、グラスウールに比べると価格は高くなる場合が多いです。
グラスウール
グラスウールは繊維系断熱材の一種で、その名の通りガラスを溶かして細く引き伸ばした断熱材です。
メリットは、軽量で安価なことや防音効果が高いことが挙げられます。また、シロアリに強いこともポイントです。
デメリットは、湿気に弱いことです。施工時に対策しておかないと、内部結露の原因となります。
>>注文住宅を建てるなら、断熱性能に注目!広島県福山市の気候も解説
断熱材の耐用年数について
断熱材の耐用年数については種類によって異なりますが、一般的には30〜40年ほどで、経年劣化により性能低下が見られるといわれています。
無機繊維系の素材、たとえばグラスウールやロックウールなどは、比較的劣化しにくいことが特徴です。しかし、湿気に弱いことから、施工方法を失敗するとカビが発生してしまいます。天然繊維が原料のセルロースであれば湿気にも強いため、日本の気候にも合っているといえるでしょう。
断熱材の選び方は、耐用年数だけでなく、施工方法やコストなども考慮する必要があります。ご自身のニーズに合った断熱材を選ぶためにも、建築家や工務店に相談してみてください。
>>福山市で建てる注文住宅の断熱性能を左右する外断熱・内断熱の違いや断熱性能を高めるポイントを解説
広島県福山市のZEH基準、HEAT20基準におけるUA値
高断熱のマイホームを建てるためには、UA値について知らなくてはなりません。UA値とは外皮平均熱貫流率のことで、「住宅の内部・外部間でどれだけ熱が出入りするか」を表す数値です。UA値は次の計算式で求めます。
外皮平均熱貫流率(UA値)[W/m2K]=建物が損失する熱量の合計[W/K]÷外皮面積[㎡]
UA値には地域ごとや水準別に基準が設けられており、広島県福山市では次の表のとおりです。